ベース弾き菊田茂伸のブログ

都内近郊を中心に活動を展開する、Jazz・Pops・Soul・R&Bなどなどでベースを弾く菊田茂伸の、スケジュールなど情報を中心に発信するブログであります。

菊田茂伸トリオ「Plays Standards」収録曲解説

1. Moon River
Henry Mancini作曲、映画「ティファニーで朝食を」のテーマソングでお馴染み。いろんな演奏でもお馴染み。
本来のメロディをもちろん崩すことなく、メロディを際立たせるアレンジができないものかと、この形に辿り着きました。3拍子のスロウなワルツ。じっくり、時間を味わうように。
前半はマイナーで少し怪しくもある感じ、後半は陽が差し込むような明るさを持たせてみました。結果、よりメロディを美しくたたせることが出来たと思います。


2. Honeysuckle Rose
ピアニストFats Waller作曲のスタンダードナンバー。出だしのメロディが「変なおじさん」に聴こえると各地で言われております。曲の途中で3拍子から4拍子に変えてしまおうと、スピード感がギュンギュン変わるアレンジを施してみました。かなりメンバーには負担を(自分も)かけてしまいましたが、その甲斐もあり、変則的なビートにも関わらずトリオの魅力を存分に発揮したテイクが録れました!


3. Fantasy in D
ピアニストCedar Walton作曲。彼も在籍していたJazz Messengersの名演が有名ですね。オリジナルは滑走するようなアップテンポSwingです。この曲「Ugetsu」とArt Blakeyが曲紹介しておりますが(「Ugetsuは日本語でFantasyという意味」と言っております)、江戸時代後期に書かれた上田秋成著「雨月物語」から取ったという噂が。でもこんな爽やかな小説ではないのですけどね。一体どこでBlakeyが雨月物語を知ったか、さっぱり謎なのです。
雨を連想するニュアンスのBossaでまとめることができました。


4. Whisper Not
サックス奏者Benny Golsonの書いたスタンダード。ブルージーな空気も持ちつつ、わずか8小節でコロコロ転調する構造であるこの曲は、ジャズの象徴的楽曲であると同時に、そんなことがどうでもよくなるくらいメロディが素敵なのです。この曲こそ自分のジャズの入り口のひとつだったと思います。
今回は私のベースがメロディを担当しております。「ささやくような静寂」のなかに、ひしひしと流れる情熱を表現できればと演奏いたしました。


5. Love Letters
Victor Young作曲。これもジャズを始めた直後から慣れ親しんできた曲のひとつです。学生時代のセッションからよく演奏してきましたが、今回は初めてのアレンジに挑戦しました。少しヨーロピアンな、メロディが引き立つような疾走感のあるイメージに。
本当に手紙に文字を書くようなメロディ、シンプルながらに美しいなと演奏するたびに思います。


6. Mack the Knife
ドイツ出身作曲家Kurt Weillがオペラ「三文オペラ」の劇中歌として書いた曲。ジャズ演奏家中心に演奏し継がれ、いろんなジャンルにてスタンダードとして広く親しまれています。ちなみに日本語版カバーでは美空ひばりをはじめとした歌手も取り上げているとのこと。
今回はfeat.中島道博ということで、ドラムにメロディを叩いていただこうとこんなアレンジにしてみました。ドラムからスタートして後からベースピアノが入るという、不思議な展開です。


7. Danny Boy
元はスコットランドの古くから伝わる民謡。お別れを歌う歌詞が付き日本ではこのタイトルで広く親しまれていると思います。女性から男性は別れを告げる歌にも見えますし、戦地に子供孫を送り出す背景にも見えるという曲でもあるので、一部では反戦歌としての解釈もあるようです。
この古来からあるメロディを、現代日本ポップスでありがちな突然の転調的エッセンスを加えたアレンジで仕上げてみました。


8. Moonlight Serenade
Glenn Miller楽団のテーマ曲、超有名な故私もジャズを聴く前から知っていた曲です。小野リサさんのBossa Novaアレンジなども有名ですね。私も各地で演奏する機会に恵まれました。
今回はSambaベースのアレンジにしました。今回の録音、トリオでは珍しくエレキベースを使ってみました。本当は使うつもり無かったのですが、エンジニア平野さんとの話の流れで急遽投入。結果とても歯切れの良いテイクになりました。


9. Remember
Irving Berlin作曲のちょうど100年前のラブソング。書いた直後はそこまで評価されなかったらしいのですが、後々様々なプレイヤーが取り上げスタンダードとなった模様です。
テナーサックス奏者Hank Mobleyのスーパー名盤「Soul Station」のプレイが印象的ですよね。そこからインスパイアされてトリオ向けのSwingアレンジを書き上げてみました。フレーズのスピード感など楽しんでいただけたら幸いです。


10. Edelweiss
映画「Sound of Music」の挿入歌、小学校などの授業でも取り上げられるくらいの超有名曲です。Richard Rodgersの作品。映画の中でもオーストリアの山々に咲くエーデルワイスを通じ祖国愛を歌う重要な曲でありますが、それを現代に置き換え、ドローンで山々を巡る風景に例えてのアレンジにさせていただきました。時代を超えても讃えられる山々の風景を、このトラックから感じでいただけたら幸いです。

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